新選組! #16 「一筆啓上、つね様」

 いやー今週も良かった。後ろ盾が無くなって何も出来ない壬生浪士組会津藩預りになるまでのくだりは、ベンチャー企業の立ち上げ時にそっくりですな。
 全編を奥さんへの手紙とした構成や、旗しか見えない将軍行列、近藤ふでさんの「どうせある事無い事書いてるんじゃないの?」やら、細かい演出も非常に演劇的で面白かったです。
 あと嬉しかったのが近藤と粕谷新五郎の誓いのシーン。史実では粕谷はこの後新撰組から姿を消す訳で、その粕谷に対してこの誓いを言わせると言う事は、きっちりと新選組の暗部を描くという事だな、と確認出来て個人的に嬉しかった。
 というのは、今回の「新撰組!」が昔の大河ドラマ徳川家康滝田栄版)」みたく、徹底して近藤を善人として描いて、善人近藤に都合の悪い史実は全て敵方の謀略やら味方の暴発として処理するんじゃあるまいな、との不安が払拭出来た為。次回タイトル「はじまりの死」も幸先暗そうで楽しみです。