仮面ライダー剣 最終話

 剣崎ー!(泣)
 驚きあり、納得あり、涙ありの完璧な最終話でした。最終話単体で見ても十分素晴らしいのですが、それ以上にあれだけの衝撃の展開にも関わらず、これまでの48話のきちんとした延長上に今回の話があると見た人が思える事が驚異的に良かった。これまでの積み重ねがあるからこそ、剣崎の決断の悲劇性を、烏丸所長の演技の力を借りるまでも無く、1年間様々なアンデッドを見てきた視聴者がその重さを感じる事が出来たのです。
 剣崎には直接の救いが描かれなかったけれど、あのラストシーンを見て希望を感じる事が出来るのは、一見頼りなさげな彼の勇気と心の強さをこれまで1年間の放映で視聴者が既に知っていて、「それでも奴なら勝つ事が出来るかも」と思えるから。予想を裏切る衝撃の結末だったけれど、最終話の展開に不満を感じる事が無いのは、これまで1年の放映で視聴者の心に刻まれた「俺の心の剣崎」像と彼の選択が一致していて「なんじゃこりゃ感」を全く感じなかったからでしょう。「キツい選択だけど、奴ならそうするよな」と。
 最強形態であるキングフォームを、玩具を売る為の単なるギミックでなく、ストーリー上不可欠な要素としてお話に組み込めた事も驚異的。そして腐女子ならずとも、もう一度2人の明日が見てみたいと思わせる演出、どこを取っても近年まれに見る素晴らしい最終回でした。最高画質で録画しておけば良かった…